明けましておめでとうございます。カラーズ京都の長瀬澄人です。
正月を迎えて、最初のブログで挨拶をしようと思っていたところ、先程ニュースで、横浜市などで成人式の振袖の着付けをしてもらえないなどのトラブルが起こったことを知りました。
正直、私は他社のことを言うのは好きではないですが、今わかる情報だけを見てもこれは許されないことだと思います。
人生で、ただ一度しかない節目となるこの成人の日に、着物を着て出席しようという思いというのは、実際に掛かる費用以上の意義があると考え、皆さんそうしている訳です。
その思いを踏みにじることは、決して許せないと思います。
カラーズ京都は、付け下げや小紋、染帯を中心に染める工房ですので、振袖を染める機会というのは、あまり多くはありません。
年に一枚染めるかどうか、というくらいなのですが、それでもカラーズにご注文下さるお客様の気持ちというのは、大手ショップやレンタルショップには無いセンスを求めていらっしゃいます。
そして、成人するご本人と、親御さんの間には、ただの言葉にできない、とても多くの想いや感情があります。
それに華を添えるという、とても大切な仕事に関わる訳ですから、そこには200%の情熱を注いでも、まだ足りないくらいかもしれません。
着物の業界は、年々縮小の一途を辿っていますが、唯一、振袖の需要については、毎年一定の売上げが見込めるということで、高級専門店、大手量販店、レンタル店など、多くの企業がそこに力を注いでいます。
そして、今回トラブルのあった業者とは違い、多くの企業が、より良いサービスを提供しようと懸命に努力しています。
今回の件で、被害に遭われた方は、本当に気の毒で、私にも何かできることがあれば、力になりたいと思っているのですが、どうしようもないのが歯がゆい気持ちです。
今すぐではなくても、いずれゆったりとした気持ちで、また着物を着ようと思ってもらえる日が来てほしいと願っています。
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