おしゃれじゃない着物を染める自分は許せない、カラーズ京都の長瀬澄人です。
カラーズ京都的おしゃれ着物コラムも3回目になりましたが、過去2回に対するご意見として、「理屈っぽい、抽象的過ぎる」というご意見や、「それが逆に考えさせられるから良い」というご意見をいただいております。
気の持ちようがブレブレだと、おしゃれもブレてしまったり、自信が持てなかったりしてしまうので、あえて遠回りなことを書かせていただきました。
確かに、コーディネートの仕方など、具体的なことにはまだ触れていません。
まだもう少し遠回りしつつ、今回は少し踏み込んでみます。
今回のお題は「色の理解を深める」です。
ここで言う色使いとは、コーディネートの組み合わせにおける色の説明です。
まず、着物の色というと、いわゆる日本の伝統色という、少し錆びた色合いをイメージする方や、和服は和服の色合わせをしなくてはいけないとお考えの方も多いかと思います。
カラーズ京都的おしゃれとしては、それはあまり考える必要はなく、洋服のコーディネートと同じように色合わせを考えれば良いと思います。
着物だからといって、昔の時代の常識を意識し過ぎることは、自由なコーディネートを妨げることになり、特に色というのは個性を決定付ける大きな要素ですので、それぞれのセンスを思い切り出す方が自然だと考えます。
制作現場目線で言うと、伝統色しか染料の調達ができなかった時代とは違い、今は幅広い色を染めることが可能なので、そうした色を上手に採り入れないと勿体ないですし、その方がおしゃれに磨きがかかります。
それらを踏まえ、また最終的なバランスの整った色使いになるよう、カラーズとしての考えで、ざっとですが色を整理してみます。
まずは三原色の「赤、青、黄」です。
そして、その間に位置する「紫、緑、オレンジ」です。
これらの6色は、主役になりやすい色です。
鮮やかさや濁り、濃度の深い浅いは様々ですが、それはひとまず置いておきます。
そして、それらに「属さない組」として、「白、黒、グレー、ベージュ、紺…」あたりを認識しておきます。
上記の中から、「属さない組」を1色は使い、合わせてなるべく3色以内でコーディネートすると、バランスがとりやすくなります。
例えば、紺色の着物に、グレーの帯、小物はグリーン。
ベージュの着物に、紫の帯、小物類はピンク。
などなど、柄の中に配色された色は、ひとまず置いておいて、とにかく地色を重視して、この法則を意識してみたら、イメージしやすいかと思います。
当然、例外もたくさんありますし、そうでなくてはいけない訳でもないですが、バランスのとれたコーディネートを意識するための、一つの考え方として参考にしてもらえればと思います。
カラーズ的おしゃれコラム、まだまだ続きます。
次回も色について、さらに書いてみようと思います。
各商品の詳細は、以下のリンクからご覧ください。
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